シートパックを正しく使っていない人が多い
「シートパックを長い時間貼っている人は、今すぐやめてください。保湿と書いているものも、長く貼り続けると“乾燥”を引き起こしてしまいます。
肌が乾燥してしまう要因は、体に備わっている“恒常性”の機能によるもの。皮膚が水をたくさん含んでしまうと、恒常性の機能で水分を一気に蒸発させようとするので、必要な水分まで体外に出てしまいます。
乾燥すればするほど小じわが増えますし、皮膚がたるんでしまう。シートパックは必ず時間を守って使うようにしてください」
過剰なスキンケアは危ない
「スキンケアをやればやるほどきれいになると思っているかもしれませんが、最低限のケアをするだけで肌は活性します。そもそも肌にはバリア機能があるので、外から中に入れ込まないという働きがあります。ですから、いろいろなものを塗ったり、貼ったりしても限界があります。
逆にあれこれ塗りすぎると代謝が悪くなり、刺激も多くなって肌に負担がかかってしまいます。それに化粧品のお金もかかってしまいますよね。日々のスキンケアは最低限で十分。ある程度、顔を洗って水分が飛んだら化粧水で保湿する。それでも足りないなと思ったときは、ミルクやクリームなどの油分を付けるといいですよ」
皮膚を洗いすぎてはダメ
「きれい好きな日本人は、ゴシゴシ洗う習慣がありますが、最低限の汚れがちゃんと取れればいい。W洗顔までして洗いすぎると、肌を守っている角質まで取れてしまいダメージを与えてしまいます。
そうすると、肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる“ターンオーバー”が早まって肌の表面が未熟になり、ちょっとした刺激で肌トラブルを起こす原因になる可能性も。
これが習慣化してしまうと、いい肌が生まれなくなってしまうので、くれぐれも洗いすぎには注意してください」
顔のオイルマッサージはやらないほうがいい
「オイルマッサージはツルツルして気持ちいいので、たまにやるのはいいと思います。ただ、オイルで肌に摩擦をかけ続けると、皮膚が柔らかくなってしまい、肌がたるんでしまいます。
特にクレンジングオイルとマッサージの組み合わせはよくありません。皮膚に必要なものまで取り除いてしまうおそれがあるため、定期的に行っているという方はやめたほうがいいと思います」
上に上げるマッサージよりも下に下げるマッサージを
「筋肉は下から上に上げることによって引き締めることができますが、皮膚自体は絶対に上に上げてはダメ。顔の皮膚は“皮筋”と呼ばれていて、皮膚を上げると筋肉までついてくるので、余計な筋肉まで動かしてしまいます。
その結果、目の周りにシワができたり、たるみが起こったりします。気づいたら老け顔になってしまうおそれもあるので注意が必要です」
<取材・文/黒田知道>