第11回ハヤカワ「悲劇喜劇」賞を、劇団俳優座「閻魔の王宮」が受賞した。
これは、フランシス・ヤーチュー・カウィグの戯曲「閻魔の王宮」を、小田島恒志の翻訳、眞鍋卓嗣の演出で立ち上げたもの。作中では、中国の河南省で起きたHIV集団感染事件を題材にした物語が描かれる。「閻魔の王宮」の受賞は、杉山弘、濱田元子、矢野誠一が選考委員を務める選考会で決定され、授賞式は3月末に行われる予定だ。受賞作には正賞として雑誌「悲劇喜劇」にちなんだ賞牌、副賞として100万円が贈られる。
早川書房と公益財団法人 早川清文学振興財団が主催する「悲劇喜劇」賞は、選考委員と批評・評論家の劇評意欲を刺激する優秀な演劇作品を顕彰することを目的とした賞。選考過程の採録と、各選考委員それぞれが推薦する作品の劇評は、4月6日発売の「悲劇喜劇」(早川書房)5月号に掲載される。